妊娠中に精油は使用してもいい?

妊娠したと分かると急にさまざまなことに制限が出てきます。体を冷やさない、アルコールやタバコはやめるといったことは一般的にも知られていますが、精油については使用に悩む人も多いのではないでしょうか。

[よくある疑問]
・妊娠したら精油は使ったらダメなの?
・アロマトリートメントは受けれないの?
・芳香浴なら大丈夫なの?
・アロマクラフトで作った石鹸は使っていいの?

[回答]
妊娠中も、使える精油はあります。アロマトリートメントを受けられる場合もあります。芳香浴ならほぼ問題ありません。アロマクラフトで作ったものはお肌に異常が出なければ使用して大丈夫なことが多いです。

この内容について簡単に解説します。
読んで納得がいったら使い方を守って使用したらいいですし、それでも怖いという気持ちがあれば使わないことをおすすめします。
使わない方が安心なことは確かです。

妊娠中に精油がNG と言われている理由

理由は4つあります。

①堕胎に使っていた歴史がある
まだ中絶手術の技術が整っていなかった頃ヨーロッパで、望まない妊娠をした際に精油を飲んで堕胎するという手段をとった人の症例があります。成功した症例も失敗した症例も、母親自体が亡くなってしまったという症例もあります。ここから、妊娠中の精油は危険というイメージがついているのだと考えられます。
そもそも精油を大量に飲むという行為は、妊娠中に関わらずその人の生死に関わります。日本では、精油を飲用するのは禁止されています。決して飲用しないようにしましょう。
塩でもお醤油でも大量に飲めば死にますし、処方される薬も用量を守らなければ危険です。

②実験ができないので、誰も「絶対大丈夫」と言えない
人の妊娠中の実験はできませんし、されていません。なので、科学的なデータがなく、安易に使用しても大丈夫と言えないのが現実です。
データがないので、絶対に使用するなと言う科学者や先生方もいますし、理論的に全く問題ありませんと言い切る専門家の方もいます。

③実際に使用しない方がいい精油、禁忌の精油もある
使用しない方がいい精油のほとんどが、妊娠中に限らず取扱注意の刺激の強い精油で、一般的にはほぼ出回っていません。しかし妊娠中は免疫力が落ちていますしお腹の赤ちゃんに影響があってはいけないので、刺激が弱いもので合ってもいつもより注意が必要です。

④よく知らないからリスキーなことはしたくない
精油を取り扱う人からすると、絶対に安全と言えないのでリスクのあることは避けたいのが普通の心情です。もし自分が大丈夫といった精油で万が一があったらどうしようと思うのです。責任が取れないので、念のために控えてくださいとお伝えすることになります。

妊娠中禁忌の精油例

妊娠中に使用しない方がいい精油を記載します。おそらく、ほぼ聞いたことのない精油になるかと思います。
気になるのは、普段使っている精油ですよね。
よく使われるローズマリーとラベンダーについては、種類によって使用しない方がいいものがあるので、手元に精油がある場合は確認してみてください。

[妊娠中禁忌の精油]
・ローズマリー系:ローズマリーベルベノン、ローズマリーカンファーケモタイプ(神経毒性あり)
・ラベンダー系:スパイクラベンダー 、ラベンダーストエカス、ラバンジン(神経毒性あり)
・カンファー(神経毒性あり)
・ヒソップ(神経毒性あり)
・ホーリーフ(神経毒性あり)
・ササフラス(肝毒性あり)
・サビン(神経毒性あり)
・スパニッシュセージ(神経毒性あり)
・ペニーロイヤル(肝毒性あり)
・ダルメーションセージ(肝毒性あり)

妊娠中のアロマトリートメントについて

妊娠初期は、胎児が一気に成長する時期です。脳や臓器が作られる大切な時期なので、何がどう作用するのか分からないためアロマトリートメントは避けた方が無難です。出来るだけゆっくりと過ごし、無理のないようにしましょう。
20週を超え、体調が良い場合はアロマトリートメントも可能ですが、20週以降も控えた方がいい場合を下記にまとめています。

[トリートメントを控える]
・吐き気、むかつきがひどい
・静脈瘤、静脈炎、血栓がある
・医師が安静が必要と判断している
・急激な体調の変化
・妊娠高血圧症
・疾患(喘息やアレルギー、腎疾患など)を持っている

[医師の許可があれば可能]
・お腹の張り
・逆子
・つわり
・妊娠4カ月未満

妊娠中に精油を使用することについて

ここまで、使わない方がいい理由ばかり書いてきましたが、逆に使用しても問題ないのではないかという話を少しだけしたいと思います。

実は、通常のアロマテラピーの使用範囲内で精油を用いて、妊婦に流産や中毒症などの事故が起こったという事例は一例も確認できていません。アロマバスやアロマトリートメントの影響で流産をしたという事例がないということです。

芳香浴でも、アロマトリートメントでも、体内に入る精油成分の量は限られています。どのような環境下なのか、どの精油や基材を使うのか、そして人によってもおそらくバラバラの数値が出るかと思いますが、基本的に精油成分の全てが取り込まれるわけではありません。まだ解明されていない部分も多いようですが、もし妊娠中に作用する物凄い力が精油にあるのであればすでに薬として色々と活用されているのでは、とも思うのです。
漢方もハーブもそうですが、精油は植物のエッセンスが凝縮されているとはいえ、少し摂取したから効果的面というものではなく、じわじわと変化を与えるものなのではと感じています。

妊娠したから、シャンプーやお化粧をやめるという人はほとんどいないと思います。シャンプーにも化粧品にもその他多くのものに香料は入っています。スパイスの香りもアロマ です。ハーブの香りもアロマ です。
芳香浴から身体へ入る精油の成分はごく僅かなので、ほんの少し香る程度で芳香浴を楽しむといいでしょう。

妊娠中の自宅でできる精油使用例

●つわり
<芳香浴>
妊娠中のつわりで、気持ちが悪くなる香りは人によって違います。好きだった香りが嫌いになっていたりもします。嫌いな香りは使用せず、心地いいと感じるものを必ず使用しましょう。
おすすめの精油:柑橘系、ペパーミント、ジンジャー

●足がむくむ
<トリートメント>
妊娠中期以降はエストロゲンの増加により水分を体に貯めようとするため、足がむくみがちです。足のむくみがしんどいなという時に、自宅で優しくリンパを流すイメージでアロマトリートメントをすると、少し楽になると思います。
<方法>
スイートアーモンドオイル15mlにグレープフルーツの精油を2滴入れて優しく足を撫でてみましょう。
他のおすすめ精油:レモン、ゼラニウム

●妊娠線に
<トリートメント>
妊娠中期以降はお腹がどんどん大きくなっていきます。お腹の妊娠線が気になる人は、トリートメントで保湿させましょう。精油はずっと同じものを使用しているとアレルギーになる可能性がゼロではないので、連続の使用は避けます。精油なしのオイルだけでも保湿効果は十分期待できます。
<方法>
ホホバオイル15mlにネロリ2滴(マンダリンの精油でもOK)をブレンドして塗布してみましょう。カレンデュラオイル、ローズヒップオイルもおすすめです。

※開封して3カ月以上経つ柑橘系の精油は使用しないようにしましょう。酸化しやすいため、成分が変異している可能性があります。
※精油の量は守りましょう。濃度が高いと肌に刺激となります。妊娠中は肌が過敏になっています。

快適な妊婦生活を送るために

妊娠しているから、あれもダメこれもダメと言われるとどうしたらいいのか分からなくなりますよね。
私はスパイスカレーも食べていましたし(食べたらダメならインドの方の人はどうなるのか)辛いものも食べていました(食べたらダメなら韓国の人…)。生魚をうっかり食べてしまったこともあるし、イベントスタッフとして重い荷物を持ったりしたことも(二人目になると一人目を抱っこしますしね)。お酒も妊娠初期に気がつかず飲んでいたこともあります。温泉もいったこともあります。営業の仕事をしていたので、外回りも普通にしていました。
たまたま全て何も問題はありませんでした(多分)。とはいえ、長男のアレルギー体質がどれかのせいかもしれない、甘いものを食べ過ぎたのかもと妊娠中の行動を振り返ることもあります。

かといって、気にしすぎてストレスフルな生活を送っていたら本末転倒。あまりに辛いのに、医師から処方されたお薬までも怖いから飲まないとなるとそれはそれで問題だと思うのです。

しんどい思いをしている時に、もし精油が力になるのであれば使って欲しいです。でも、ただでさえ不安が多い妊婦生活。使用することで不安になるようなら、絶対に使わないでください。後からモヤモヤしても時は戻せないので。

以上、妊娠中の精油について説明しました。

今後、アロマテラピーの本や症例などももっと詳しく紹介できたらなと思っています。(更新未定ですが…)

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ABOUTこの記事をかいた人

夫と子ども3人の家族5人で神戸で暮らしています。 アロマテラピー検定1級、AEAJアロマテラピーアドバイザー。 趣味は寝るコト外で遊ぶコト。 シンプルな生活、エコ、農業、建築や旅に興味あり。 日々のことを徒然と書いています。