六甲山は、広島で生まれ育った私には、なんの思い入れもない山の一つだった。
その存在を知ったのは、まず阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」。
六甲山から吹き下ろされる風?で、ホームランが出にくいとかなんとか。
で、次に知ったのは、六甲山に夜景を見に行こうとサークルなどで出かけた学生時代。
道中、六甲山で捨てられた人がいるとか、六甲山に心霊スポットがあるとか、脅されながら車にゆられ着いたら、キラキラと夜景が広がっていた。
しかし、ふ〜ん、と思ったぐらいであった。(感受性のなさよ)
神戸の人は、ここで夜景を見るのね、なるほど〜ぐらいのもので、夜景って何が楽しいのかなとも思っていた。
時を重ね、今。
六甲山が年々クリアになっていき、自分の生活と密着してきた。
牧場や植物園やアートイベントで楽しんだり、ただ有馬や三田の方に向かう時に越えるものだったり。
六甲山が再開発されつつあるので、行く機会は増えるかもしれない。
先日は、知り合いの六甲山のおうちにお邪魔してバーベキューをした。
ただただ湿気が多くて暑い日だったけれど、六甲山頂は違った。
木々が呼吸してます、という空気と風が心地良くて、日差しも適度に遮られ、自分の細胞も喜んでいるようだった。
森に住むとか、山に住むっていうのは、今の私には現実的ではないけれど、ときどきニュートラルな感覚を取り戻しに行くのもいいなと思っている。
キャンプがはやるのもわかるんだけど、私はキャンプのための車も道具もないので、六甲山をキャンプ代わりに使いたい。
車で30分で手に入る環境としては、すごくいい。神戸が、山と海に囲まれた街でよかったって思う。
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