エロ本じゃあるまいし。隠し漫画ってなんだよ。
我が家では、漫画を増やさないという暗黙のルールがある。このルールについて、異議あり!と唱えたいが、実家に1,000冊ぐらい漫画がある身としては、そのルールも仕方がないかと諦められる程度のものなので、従うことにしている。実家の漫画は、主に父、兄、妹が揃えたもので、私はほとんど購入していない。父、兄、妹が買ったものを借りて読ませていただいていた。これの何がいいって、自分の趣味嗜好と違うものを読めること。乱読とでもいうのか、幅広く読むって、教養として結構大事なんだと思っている。本来であれば、漫画が増えることは全くもってマイナスではないはずだが、我が家は賃貸で尚且つ狭い。数少ない本棚はすでにいっぱい。物理的に増やせる余地がないのだ。
そんな中、私にはひっそりと隠し持っている漫画がる。堂々と持っていたいのだが、1巻を夫が購入し気がついた時には売られていた漫画なのである。売られていることに気がついた私はわざわざ買い直したのである。こんなにおもしろいのに処分するなんて。また処分されたらたまらない。となると、隠すしかあるまい。私の本棚の奥に入れているだけなのであんまり上手く隠せていないが、隠そうとしていることが大事なのだ。処分されないために。
その漫画は、『女の園の星』。
女子校出身の私、ツボにハマって、大好き、手放せない作品である。毎日の繰り返しの中のなんてことないけど引っかかること、飽きたり忘れたりして流されていく出来事だけど、その瞬間にとっては生活の中で大きく占められる色んなことをありありと思い出す。青春には気怠い空気もつきもので、それは時間の流れが違うからなんだろうなと浸る。学生時代にタイムスリップしたかのような感覚を浴びることができる作品なのだ。しかも笑える。いや〜、私の中高時代の友達全員に読んでほしい。時々啓蒙しているが、みんな忙しくて全然読んでくれない。漫画に興味のある友達が少なすぎる。家が近所なら貸し出しするのに!もどかしい。
子供向けじゃないんだろうな、っていう漫画を読むのも楽しかった小学生の頃。子どもにまだ見せたくないなっていう漫画も正直ある。でもそういうのもひっくるめて色んなものに触れることが成長には欠かせないのかもしれない。
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