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執筆者の写真kayo

デ・キリコ展と今半

上野と聞けば、動物園としか連想できなかった私も、上野と聞けば、上野恩賜公園(うえのおんしこうえん、読み難い)でそこには動物園も科学館も美術館もあり、さらに上野のアメ横商店街まで連想できるようになった。たったの2ヶ月ですごい進歩である。

その上野にある東京都美術館で開催中のデ・キリコ展に、週末に行ってきた。


ジャンルとしては形而上絵画と言われる分野らしい。

美術にも絵画にも疎く、全く知識を持たない私。好きと嫌いでしか判断できない人間の感想なので参考になるかわからないが、一応記載しておく。

宙に浮いたようななんらかの思想があるかのような、つまり空想の世界で意味なんて本人以外わからないような雰囲気なんだけど、そのデザイン性(配置とか色使いとか抜き加減とか)が美しくて面白い。同じモチーフを繰り返し使う、その繰り返し感も好きだったりして。なぜそれとそれをいっしょに描こうとしたのか、何を伝えたいのかはさっぱりわからない。でもわからないなりに、悪意がないフラットな感覚があって、なんだかお洒落だった。彼の美意識みたいなものが見えた気がした。

教養がないので、こういう時にもうちょっと勉強しておけばよかったなと後悔する。感想一つとってもうまく言えない。見当違いかもしれない。でも、いいのだ。全てにおいて分かっている人はいるまい。しかも私に限っては、これから勉強したいことがまだたくさんあることに安心もしているのである。できれば、大学の生涯学習みたいなものにせっせと通いたい。できれば、学生として大学に通いたい。そんな夢まで持つことができている。(夢ばかり増える)



その後、上京している両親と都内に住む兄と食事をした。

東京に来てまだ2ヶ月である。お店がわからない。食べたいものと皆が食べられるものを天秤にかけ、すき焼きの今半にすることにした。名前は聞いたことはあるが、行ったことはない。しかも目当ての店舗はいっぱいだったので、上野広小路店に集まった。(店舗がたくさんあって驚いた)





こんな贅沢に見合った人間じゃないんだよな、と思うぐらいの薄く柔らかいお肉だった。自らの口(と頭)と胃袋を満たすためなら人間はどこまでも残酷に丁寧に賢くなれる。すごいことだ。

とっても美味しくて、まるでアトラクションで、あと何回集まれるかわからない集まりにはぴったりだと、いいチョイスだったと自分を褒めて疲れて回らない頭と重たくて動きが鈍いあしを引きずってなんとか家に帰りました。

週末に家族と過ごす度に、心がゆらゆらします。






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